日本橋丸善で平積み - 「知の逆転」 | 京都プランナー日記

日本橋丸善で平積み - 「知の逆転」

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個人的に日本橋丸善の平積みコーナーをとても気に入っている。
時事、経済、環境などのテーマ別新刊はもちろん、興味関心を深堀りできるラインナップがそろっている印象がある。

そんな日本橋丸善で見つけたのがこの本。購入した理由はそのままで、日本橋丸善で平積みだったからだ。

「人口増加」「環境」「核兵器」「教育」「インターネット」など様々な分野をテーマに現代トップの知識人に対して著者が質問し回答を得ていく内容。

私個人としては、通常対談集やインタビューはあまり評価しない。端的に言って内容が薄いからだ。この本自体も一度読んだだけではあまり面白味がなかった。

ただ、「知の逆転」というタイトルが、読み終えてようやく気になった。
もしかして私の理解が足りなかったのだろうかを思い再読してみたら、実際に私の理解が足りなかっただけのようであり、非常に含蓄のある内容だと気が付いた。

異なる言葉を解釈するためには前提の条件となる周辺知識か、再読による言葉自体のより深い理解が必要だと改めて気が付いた次第。ビジネスドキュメントばかりに目を通していると一瞥してわからない言葉を排除してしまうようになるのだな、と反省。

6名のプロフェッショナルによる言質はそれぞれ妙味があるが、印象的なのは全体としてインターネットの未来自体は「限定的に好意的」ととらえている点だった。
これは思考のプロフェッショナルから見て、インターネットは思考の道具ではない、ということも影響しているのであろう。
1名、アカマイ・テクノロジー社のトム・レイトン氏は本職であることもあり、「サイバー攻撃の脅威はこれからも続いていくが、全体的に良い方向に行く」と希望的観測を述べていた。

もう2回ほど読めばもう少しまともなレビューを書けるかもしれないので機会を見て再々読予定。

余談ではあるが、登場する人々がアメリカ出身でマサチューセッツ工科大学(MIT)の人が多いな、と感じていたら、著者自身が日本人ながらMIT⇒ハーバード大学院の方だった。
やはりトップのプロフェッサーはMITに集まるものなのだろうか。日本の東大出身にもぜひ頑張ってほしい。そして新体制に代わったミクシイにも頑張ってほしいものだ。