現代日本に影を落とす-「本当は憲法よりも大切な日米地位協定入門」 | 京都プランナー日記

現代日本に影を落とす-「本当は憲法よりも大切な日米地位協定入門」

「本当は憲法よりも大切な日米地位協定入門」


京都プランナー日記-本当は憲法よりも大切な「日米地位協定入門」



「首相「負担検討は当然」 橋下氏、オスプレイ一部訓練移転提案(琉球新報)」


オスプレイがテーマとなったこの会談だが、一部通常のメディアにはあまり出てこない条約名が出てきている。
「橋下氏らは日米地位協定の一部改正も要請」。

この日米地位協定とは何なのだろうか。その答えがこの本にある。
というよりも、答えはそもそも条約の原文を咀嚼すれば全てわかることで、この本のテーマはその協定の「認知」と、現実的に落とし込んだ際の「ケーススタディ」ということになるだろう。


一言で表現すれば、アメリカは日本の宗主国であり、その現実を決定しているのは日米安保条約ではなく、あくまでも表面上下位に位置する日米地位協定であるということだ


これは法律的にそのような状況となっているのだから、まず受け止めなければならないだろう。


独立国家として首都圏に外国の軍隊基地が複数存在し、その軍隊の治外法権が認められていている国は世界中どこにもなく、日本のみである。


また、アメリカは日本において「望めば日本国内に自由に基地を作ることができる」権益をこの条約により取得している。


沖縄で米軍による性犯罪が多発しようがオスプレイ反対運動で10万人が集結しようが、変わらずなお残念な方向に進んでいる現実には、法的根拠というこれまた非常に残念なエビデンスが存在しているのである。



この協定を変革するには、「一部改正の繰り返し」か、「安保条約自体の見直し」が求められる。


私個人としては、「安保条約の見直し・再締結」を求める勇気あるリーダーの出現に期待したい。


一見無理だとしてもそれは決して不可能な事例ではなく、アメリカの寡占を防いだ国の中には、どのように考えても日本より不利な立場であるイラクも含まれている。完膚なき敗北を喫した国が独立自尊を守るために必要なのは、「国益を重んじる政治家と戦略」であった。今日本に最も不足している2つのリソースだが、未来の世代のために近いうちの出現を望みたい。


アメリカとの関係は一時破綻するかもしれない。ただし、それよりも独立国家としての矜持や一般生活の方が重要ではないだろうか。


蜜月により明らかな犠牲が生じているのであれば、蜜を教示していても勇気を持って変革することが必要である。


新たな未来性のある関係性を構築するためにも、この条約自体に対する世論の認知がもっと高くなって欲しいものである。今回冒頭の記事も本土のメディアからはなぜか検索発見することができず、くまなく探してようやく琉球新報で見つけた程度なのだから。Googleのペンギンアップデートに政治的バイアスがかかっていないことを合わせて祈っておきたい。