京都プランナー日記 -148ページ目

10月19日(火)構成図ラフなど

午前中は昨日に引き続き、雑貨サイトのラフ構成図作成。サイトの構成を作るときには、「いかに流れを作るか」を第一に考える。その他、食品サイトの件でクライアントと電話やり取りなど。
12時前に出発し、雑貨サイトの件で商品に関する打合せ。オーガニック系の商品を取り扱うことができそうで、オープンの楽しみがひとつ増えた。
この件のクライアントはとても謎の多い人だ。決して綺麗な身なりをしているわけではないけれど、お金に執着しているわけでもない。雑貨屋の店長業のかたわら、紅茶の仕入れにもかかわっている。昔は演劇のバックミュージックを手がけており、NGOにも参画しているようだ。謎だ。ぜひ一度お酒を飲みたい人だ。

16時帰社後、議事録の作成。引き続き雑貨サイトの構成図を作成。手書きのラフは完了。企画書も構成図も、手書き→PC編集という流れをとる。ためしに手書きをしないでPC編集しようとすると、時間は3倍かかるし、ストレスは5倍以上になる。結局、PC上にはアイデアは無く、最初に手書きでアイデアを書き出す必要があるのだ。

その後、リサイクルショップ企画書のラフ作成、サーバの契約に関するやり取りをした後、帰宅。
本日は穏やかな一日だった。

10月18日(月):仕事以外で苦労するのも仕事のうち

午前中。朝9時出勤で事務所内の掃除。なんとなく不穏な空気が漂っている。あくまで感覚の問題だけれど、マイナスの感覚に限って、よくあたる。

午前中はシステム会社の方と新規案件・携帯サイト仕様変更について打合せ。新規案件は大掛かりなものになりそうで、期待が膨らむ。でも、それ以上に膨らむのは見積もり金額だろうな、とふと思う。
携帯サイトの仕様変更に関しては問題ないようで安心。私の作ったシステム遷移図をきちんと使ってくれているようで、
「俺もシステム遷移図を書けるようになったのかな~、うんうん」
これが40%。
「え、真剣に使ってくれるのだったら、もう少しがんばれば良かった…」
これが60%。次はもっとしっかりしたものを作らねば。

その後、雑貨サイトのサイトツリーを先方に提出。今のところ、問題は無さそうだが、商品の追加がどの程度発生するかが少々気がかり。
食品サイトの構成図も並行で最終確認。社長のチェックをもらい、提出。したいところだったが、社長はほぼ終日留守なので、夕方まで放置。

午後は午前中に打合せた企画のドキュメント作成のため、ネット上を視察。ポータル系では行っているサービスだが、質的には高くないものばかり。やはりEC三強のYahoo、Bidders、楽天のクオリティは高い。システムとしては、という注釈はつくが。今週中にはドキュメント作成の予定。

夕方からは電話応対のかたわら、戻ってきた社長に食品サイト構成図のチェック依頼、修正して先方に提出。なんとか本日中にできたのは嬉しい。
その後、イラストレーターの方から雑貨サイトのラフが出来たとの連絡を受け、見に行く。出来はイメージどおり。考えていたキャッチコピーとも合っている。長く愛される、良いトップイメージになりそう。順調に進みそうだと安心したのもつかの間、事務所にはちょっと軽めの魔物が住んでいた。

「私もキャッチコピーを作ったから、みてくれる?」
頼んでもいないのに(…というと失礼なんだけれど…)社長もコピーを書いてくれたらしい。しかも、たくさん。それが、イメージと合っていない。お客さんのお話を聞いていれば、正直浮かんでこないフレーズばかり。これでイラストとマッチさせたら、ちぐはぐなサイトイメージになることは火を見るより明らか。

「女性の感性で作ったから!」と少々押し込み気味の社長。
「その言葉を言われたら、男性としてはどうしたらいいかわかんないよなぁ」と思う私。さぁどうする、にわか代理店の私。ITハムレットの私。

お疲れ気味の社長なので、あまりはっきり言ってもなぁ、と代理店は思った。結局、その中でイメージにできるだけ近いものを選び、イラストレーターに連絡。やはりというべきか、すぐに電話が鳴る。
「イラスト、書き直したほうがいいのかな?」
「いえいえいえ、やっぱりね、そうですよね、話を聞いてください、いえちょっと待ってください」
しどろもどろの極地にたたずむITハムレット。つきなみだけれど、良い仕事をすることが大切だ、と反省。
二転三転したキャッチコピーは(失礼だけれど…)書き直すことになるだろう。

余計な気遣いは、誤解と質の低下を招く。ひさしぶりに感じる、社会人としての葛藤と、自分の判断が招く、他人への影響の大きさ。
女性の感性はもちろん良い。でも、やはり目的があって、ターゲットがあって、それにマッチしたキャッチが必要だろう。これは仕事の基本だ。
その基本をおかしな同情であやふやにした私は、結局、社長にもイラストレーターの方にも失礼なことをしてしまった。

あれやこれやで社長は大変そうだけれど、私が同情してしまっていることを知ると、「同情するなら金稼げ」と言うんだろう、きっと。おとなしくそうしようと思う。

その後、雑貨サイトの構成図作成を途中まで行い、帰宅。今日は変な汗をたくさんかいた気がする。

10月16日(土):きわめてやれやれな一日

11時ごろ出社。雑務をこなした後、寺町のお客さんのところへ。今回の用件はイラストレーターの紹介。イメージについて、お客さんの強調したい商品についてなど、ひととおりの打合せを終えたとき、お客さんがちょっと不思議なことを言い出した。
「Sさん(イラストレーター)のこと、どこかでみたことあるわ」
それに対して、イラストレーターの方も
「そうですよねー、どこかでお会いしたことありますよね」
まぁそんなこともあるだろうと思って聞いていたところ、どうやら二人とも思い出せない。最後にはお客さんが、「3000年前に会ったのかもね」などとのたまってしまった。昼食時、秋色に彩られたカフェ。私たちのスペースだけが怪しくアジアンな雰囲気を醸し出していたのはまちがいない。

終了後、昼食をとりながらイラストレーターの方と打合せ。3000年前の話などで遅れてしまったため(苦笑)、急いで帰社。

その後、宇治へ打合せに出かける。今回は新規で宇治のケーキ屋さん。こちらの商品もとても美味しい。だが、はじめての道のりのため、激しく迷う。宇治市なのに、宇治市を横断してしまい、山科へ逆行し、大幅にタイムロス。30分遅刻。
お話自体は非常に上手く行き、着手決定。目標は12月初旬オープン。ケーキの発送は大きな課題だが、何よりも商品クオリティに自信を持てるのが大きい。

帰社後は昨日の続き。25時まで食品サイトの構成案作成作業。これは2日で仕上げたのだけれど、本当ならばもう少し時間をかけたいところ。

ここで問題がひとつ。ふと気が付くと、来週一週間でウェブの企画書を3つ。その中のデザイン案1つ。進行中の案件の打合せ、書面作成が4つ。他諸々の事務作業、コーディングなどなど。盛りだくさん過ぎてわからない状態で、身の危険を感じてしまう。
しかし、それでも営業活動は何よりも優先して行われる、この資本主義社会システム。カネという血液を巡らせるための、空恐ろしき企業活動。

ん~、さすがにちとムリかも。
「物理的にムリです」という、意味不明だけどパンチ力のあるコトバがオトナ社会にはあるのだ。
※これはほんとに便利です。

10月15日(金):少々着陸失敗

無理なスケジュール。立てたのは自分。失敗は明日への糧、と信じるしかない。

本日は一日食品サイトの骨組、構成案作成に当てる予定だったが、14日の段階でそのもくろみは崩れ去る。

午前中は携帯サイトの仕様変更に伴う遷移図の作成。要するに、どういった流れで、どういった内容で、最終的にはどうなるか、ということを図化する作業。
本日夜にお客さんが取りにくる、ということなので、これは逃げられない。

その他、アンティークショップ新規案件について、システム会社と電話やり取り。本打合せは週明け朝。こちらも少々予定外。

少々あせりが出て、午後は社長の話もスルーして構成案の作成に入るものの、思うように手と頭が動かない。ドラえもんの気持ちがよくわかる。

夕方には個人の仕事の連絡、伝達、確認で30分ほど取られ、更に追い詰められる。
この仕事も納期間近。まぁそれはそれで収入にはなるので、良いのだけれど。

夜7時ごろ、午前中作成した遷移図をお客さんが取りにくる。人柄はとても良い人で、カメラの腕も超一級なのだが、この携帯案件は仕様変更が多く、そのたびに書面を作っている気がする。もちろん、当初の予算には含まれていない。今後は撮影でぜひ協力してもらおうと思う。

…と、色々とやっていると、食品サイトの構成案は12時半の段階で完成度70%。着陸失敗に反省。そして、土曜日も作業続行決定。
自分が管理したスケジュールだけに、「ばかだなぁ」と苦笑いするほかない結果になってしまった。
イラストレーターの方と飲み約束を軽くしていたが、少々反省中なので、そのまま帰ることにする。連絡は…軽く、だったからいいかな…。ごめんなさい。ほんとにへこんでます。

10月14日(木):営業+内職

早くも年末の足跡を感じる。秋から冬はなぜか背筋が伸びる。忙しさの気配に身が引き締まるからだ。それはそれで、このシーズンが好きだったりする。

午前中は雑貨屋店主の方と商品に関する打合せ。打合せの空気は非常に良い。打合せの時にいつも気を配るのは、「多少雰囲気が悪くなろうとも、相対するアイデアを出していくこと」。単なる反抗心からではなく、そのことで、確実に議論は深まるからだ。
打合せの大きな目的は話をまとめることだが、「よく練られた企画を作る」という目的も、確かにある。
店主の方も私たちの提案する方向性に賛成してくれ、精力的に商品探索に動いており、非常に良い流れで仕事が進んでいる。

昼食の間は食品メーカーのクライアントと電話打合せ。支払いや発注に関するやり取り諸々。こちらも着手したばかりだが、午前中の案件と同時並行で上手く進んでいる。

会社に戻った後は、昼間打合せをしたクライアントと書面、ファックスでやり取りをした後、サイトツリーの作成に入る。サイトツリーはサイトの流れを「線」で確認してもらうために重要なもの。これを確認してもらい、その後の構成案で、ボタンの要素、メニューの配置などを「面」として確認してもらう。そうすれば、大体のクライアントは、ビジュアルに惑わされない形でサイトの全容をわかってくれる。
企画書の段階でつめていたため、こちらの仕事は本日中に完了。明日からは構成案の作成。返す刀で雑貨屋サイトのサイトツリーも作成。

夕方からは携帯サイトの件でカメラマンの方と打合せ。雑談の話題が、なぜか水商売の女性の話に。東京のホステスですごい方がいるらしい。マンションを「投資」してもらい、そのマンションの「もらい物の部屋」には、これまで「投資」してもらったブランド品その他諸々が箱のままで保管されているらしい。世の中のお金は、本当にそういうところで大きく動いているのかもしれない。

携帯サイトに関してはシステムの仕様変更が発生し、オープンは遅れそうだが、その分大きな成果が見込める流れになってきた。

流れている仕事は順調だが、本日社長が路上転倒で顔を切ってしまい、夜は何かと大変だった。しかも、私の自転車に乗って転倒したのだから、心中穏やかではいられない。
「顔に傷が残ったら大変だから病院に行きましょう」と私は言ったのだが、それに対する女性社長の冗談に、笑えない私がいた。
室内なのに、やけに冷たい風が吹いていた。

10月13日(水):本格スタート

午前中は決定した2件の案件のスタッフィング。
特にデザイナー関連でのスタッフィングに迷う。「ウェブデザイナー」と銘打つのは簡単だが、その労苦を理解しているデザイナーはそれ程多くない。


午後は遠くからお越しいただいたリサイクルショップの方と新規案件について打ち合わせ。今後の展開としてかなり面白い話ができた。プレミア性の高いものは間違いなくネットの販売に適している。

夕方からは進行中の携帯サイトの件でカメラマンの方とやり取り。ビジネスは大きく広がっているし、かなり詰まってきた感がある。課題はその詰めがどの段階で終結するか。このあたりはカメラマンの方も悩んでいるようだった。その他、2件撮影に関する打ち合わせ。出町でイスラエルファストフードの店を教えてもらう。「ファラフェルガールズ」というお店。さすが、カメラマンはお店に対して敏感だ。

夜は今回決定した2件を依頼するイラストレーターの方と打ち合わせ。価格的にはかなり協力していただいた形だが、その分のメリットを今後与える形をとっていく必要がある。こちらはウェブでの認知度を広めるためのノウハウを持っているので、その方の認知度を広めるための施策を考えていきたい。イラストレーションとECは一つの時代を作る、と信じてやまない。

10月12日(火):きずけない信頼関係

どこもそうだと思うけれど、連休明けはぱたぱたと忙しい。
本日は案件3件の着手が決定し、非常に良い日だった。しかし、好事魔多しとはよく言ったもので、喜べない出来事もあった。

午前中は雑貨屋へ出向き、今回のサイト構築案件のリース契約に立会い。5年間で払えば、200万のお金も月々3万になる。大きなお金は確かに払いにくい。今後、こういった形での代金回収が増えるのは間違いない。

12時半頃会社に戻り、休日中に連絡のあったデザートショップと連絡をとる。
これまで毎週土曜日を半日使って打合せを行い、ようやく仕事が流れ、着手した矢先だった。そこの経営者の方が、どうやら私たちの仕事に不満があるらしい。私たちは外から関わる側として、確かに内部事情がわからない面はある。しかし、今回の場合のクレームは、「広告を信用できない、高いお金は払えない」という一方的なもの。その件に関しては先日の打合せで話は済んでいるはず。と私たちは思っていたが、相手からしたらそうではないらしい。
それに関しては相談しましょう、と説明しようとするが、全く話を聞いてくれる気配がない。
結局、相手側の私的な事情で暇がとれない、ということで、当面プロジェクトは白紙となってしまった。事前に出していたスケジュールは何のためのものだったのだろう。

今回、誠意が伝わらない理由は全くわからないし、正直に言って寂しいけれど、仕事に関わる側として、それでも「伝えること」「より良い信頼関係をきずくこと」を目指していくしかないのだろう。今回はダメだとしても、人生において100点満点などあり得ないのだから。

その後、別の食品メーカーへ訪問。提出した企画書が通り、午前中に続き、着手決定。こちらの企画は独自性があり、面白そう。キャラクターをどう活用していくか、今からとても楽しみ。

帰社後すぐに別の方ともウェブ構築に関する打合せ。こちらは通常のE-COMMERCEとは趣が違うが、その分ユニークなものが仕上がりそうな予感。こちらも着手開始で、年内オープン予定。

全ての打合せが済んだ頃にはすでに6時。その後、打合せのまとめ、決定した案件のスケジュール作成など。
最初は厳しく、後にゆとりを持つのがスケジュールの鉄則。ギリギリのラインでリスクを考慮したスケジュールを考えていたら、あっという間に帰社時間。

入社して3ヶ月経過、ようやく仕事が本格的に動き出してきた気配がする。

10月9日(土):食品サイト打合せ

午後から食品サイトの打合せ。見積りに関して、準備する商品に関してなどを約4時間に渡って詰める。見積りにあわせて内容をどこまで削るのか、というバランスが本当に難しい。目的を見失ってしまいがちになるが、その時こそ、「結局何のためにサイトを新しくするのか」ということを意識する必要がある。今回はそれが上手く行ったと思う。良いリニューアルになるのではないだろうか。
帰社後、打合せのまとめ、写真撮影のロケハン日程の調整、見積りの修正、提出など。

「経営者は孤独だ」という人は本当に多い。孤独じゃない経営者というのも世の中にはいると思うんだけど、まるで歴史が始まった時に神が定めた原理のように言う人が多い。なぜなのだろう。
まぁ、そんなことを言うのも失礼な話なんだろうけど。

10月8日(金):デザインその他諸々

午前中は食品サイトデザインの修正、提出のほか、同サイトの月間販売計画作成。どのように広告を打って、新商品を投入し、どの程度お客さんの数を増やして、どれくらいの売上を見込むか、という書面。こういった書面はどうしても平均値が目安になってくるから難しい。数ヶ月後に嬉しい悲鳴になるか、それともリアルな悲鳴になるか…もちろん前者にするために最大限の努力をしなければならない。
午後は新聞社サイトのアップに関するやり取り。今回は完全にスタイルシートでレイアウトデザインを行ったが、直前になって更新する会社さんの担当者が「わかりません」とのこと。少々困る。結局、担当の方にオフィスに来ていただき、その場でスタイルシートに関する簡単なレクチャーをする事になったようだ。来ていただけるのなら、いつでも歓迎だ。
その他、明日の打合せに必要な見積り書、サイトツリー、契約書の確認、準備、メールでのお問合せに関する回答など。
我ながらなんでもやってしまうが、もちろんこれが良いとは決して思わない。
一応プランナーの端くれなんだよな…と思っていたところ、2つEC案件の進行が決定した。これでようやく社長も人を入れてくれると安心。
外注に御願いするリスクと内部でまかなうリスク、これは突き詰めれば社員と経営者の問題になるのかもしれないな、とふと思う。経営者は人を雇いたがらない。社員はできるだけ楽な形で仕事を進めていきたいと思う。その違いかな。まぁどちらにせよ、仕事の絶対量が少々多すぎるので、10月中には間違いなく新たな人が必要になるだろう。社内の空気がどのように変わるか、かなり興味がある。なんといっても、今は二人で仕事をしている状況なので。

10月7日(木):大阪出張

一度書いたが、ミスで消えたため、手短に。

午前中から社長のパネルディスカッション出演のため、大阪谷町四丁目へ。
4ヶ月前まで住んでいたところなので、非常に懐かしい。しばし感慨にふける。

パネルディスカッションには面白い方がいた。
クリエイターのマネジメントをしている方で、フリーのクリエイターと企業を結びつけて作品集+広告媒体として刊行する仕事をしている方。
なんと、カンバラクニエさんのマネジメントも行って、一躍ブレイクしたらしい。もっとよく知りたい方だ。

講演終了後、以前勤めていた会社へ挨拶。プライバシーマークの関係で事務所内のレイアウトは様変わりしていたが、もちろんスタッフは変わらず。久しぶりに会ったなりの近況や、2次元バーコードの話など。楽しい会話だった。

大阪から京都に帰社後、食品サイトの契約書確認、修正など。こういった書面には、この時にしか使わない漢字が多い。正直、もっと柔らかい言葉にできないのかな。